【マーケティングの基礎〜出発点は日常の自分から〜】

こんにちは、きっかけブログです。

今回は読書のきっかけということで

「新人OL、つぶれかけの会社をまかされる」(ドリルを売るには穴を売れ!の新装バージョンアップver.)著:佐藤義典を元にマーケティングの基礎についてお伝えできればと思います。

この記事をきっかけに、日常生活で物事をマーケティング視点で見れるようになります!

そもそもマーケティングとは?

ビジネスをやっていく上ではもちろんのこと、日常生活の中でも

「マーケティング」という言葉はよく聞くと思います。

自分自身も仕事やプライベートでなんとなく「マーケティング」という言葉は

頻繁に多用するものの、突き詰めるとなんなのかいまいち言語化できていませんでした。

しっかりと言語化できていなかったものの、日々過ごしているだけで

私たちはマーケティングによって生活を侵されています。

例えば今日なんとなく買ってしまった「キレートレモン」

この「なんとなく買ってしまった」と言うのがマーケティングです。

結論、マーケティングを一言で言うと「売ることです」

そして私たちは意識せずとも、

毎日「買い手」としてマーケティングに参加してしまっています。

結果、先程の例のように私はある意味マーケティングによって

キレートレモンを買わされてしまったのです。

そう、マーケティングを知りたいと思ったら私たちの身の回りに

ヒントはたくさん詰まっているのです!

マーケティングを考える上で重要な5つの理論

マーケティングとは売ること。

すなわち買い手が感じる「当たり前」を作り出すこととも言えます。

その当たり前を【理論化・体系化】することが再現性を作り出す上で大切です。

理論化・体系化しないで勘や経験に頼ってしまうと

どこで間違えたのか検証できず、失敗から学べないからです。

そのための基本となる大切な理論は下記の5つになります。

①ベネフィット

➡︎お客様にとっての「価値」

②セグメンテーションとターゲティング

➡︎お客様を「価値」で括る

③強み・差別化

➡︎競合との「価値」の差

④4P

➡︎「価値」を実現し、対価を受け取る【売り物・売り方・売り場・売り値】

⑤想い

➡︎提供する価値を通じて世の中にどう役に立ちたいのか

これら5つに共通するキーワードは「お客様にとっての価値」です。

この価値が基盤にあって初めてマーケティングというものが機能しはじめます。

これら5つの理論について詳しく説明していきます。

ベネフィットとはお客様にとっての「価値」

ベネフィットを考える上でわかりやすい質問は

「あなたは何を売っていますか?」です。

言い換えると「お客様は何を買っていますか?」

例えば美容室の場合、提供しているのは【髪を綺麗にする】ということ。

ベネフィットはお客様が髪を綺麗にしたことによる「何かいいこと」です。

それはもしかしたら「綺麗になった後のウキウキした気分」であったり

「髪を綺麗にしてもらっている間の会話や雰囲気での癒し」であるかもしれません。

「お客様の立場になった時、何を価値と感じてその商品を買ったのか?」

その価値こそがお客様がその商品を買う理由なのです。

その価値はなんなのかを考える際、よく「お客様の立場に立って考える」

という考え方がありますがこれが案外難しい。

その際、お客様の立場になって考えるための

具体的な有効手法が本書では二つ紹介されています。

1.使い方(TPO)を考える

→その商品は

【いつ(Time)どこで(場所)どんな状況で(Occasion)】

使用するのか具体的に確認する。

例:商品=果物

①「朝(T)、鏡の前で(P)髪をセットしながら(O)バナナを食べる」

=価値:忙しい朝の手軽な朝食

②「お見舞いの際に(T)、病院で(P)怪我した友人に贈る(O)」

=価値:ギフト

2.ビフォーアフターを見る

→その商品の使用前後でお客様がどう変わるのか、その変化が価値になる。

例:商品=イタリアンレストラン

ビフォー:「上司に怒られてイライラ、、飲んでやるー!」

~イタリアンレストラン~

アフター:「よし、見返してやる!がんばるぞ!」

=価値:スカッとした気分

これらを基盤にした上で、「どんな価値を商品にするか」は

次のセグメンテーションとターゲティングに繋がっていきます。

セグメンテーションとターゲティング

ベネフィットで考えた「価値」というのは人によって変わってきます。

全ての人のニーズの応える価値は提供できません。

そのため、その価値を誰に向けるか非常に重要になってくるのですが

そこで一番難しいのがセグメンテーションの切り口。

取っ掛かりやすいがために、よくやってしまいがちなのが

性別や年齢などで分けてしまうやり方です。

例えば「20代女性」でセグメンテーションを分けた場合。

「20代女性」と言っても

・20歳の遊び回る大学生もいれば、

・27歳のバリキャリ女性、

・29歳のお子さんがいる専業主婦

と様々なタイプの女性がいるため20代女性のニーズと言っても見えてきません。

というかそもそも存在しないでしょう。

セグメンテーションを分ける目的が「ニーズが違うから分ける」にも関わらず、

「20代女性のニーズが分からない」となれば本末転倒です。

ではそうすればいいのか、それは「ベネフィット(価値)」で括ります。

例えば「時間がないから早く昼食を済ませたい」という価値であれば、

「23歳で新入社員で慌ただしくしている女性」

「40歳営業で忙しくしている男性」

のニーズは近くなるでしょう。

性別や年齢ではなく、求める価値でくくれば良いのです。

この場合に大切になる考えはこの3ステップです。

【具体化→普遍化→人を括る】

具体化でまず価値を具体的に落とし込みます。

例:「上司に怒られた後、友人とスカッとしたい」

続いてそれを普遍化します。

この場合で言うと「大騒ぎして職場のストレスを発散」

この普遍化を人で括ります。そうすると

・上司に怒られた部下

・部下を怒りモヤモヤしている上司

・クライアント先で理不尽に怒られた営業

など世代や性別が違くても同じ価値を求めている人が見えてきます。

ここまできて初めて「この価値はやっぱり20代女性の○○の層が多い」

などが見えてきたらここで初めて性別や年齢で括るのはありです。

商品のベネフィットを求める人にしっかり届けるために

このセグメンテーションとターゲティングは非常に重要になってきます。

差別化

商品のベネフィットがわかり、セグメンテーションで分けターゲットを

絞ったとしても、同じターゲットに対して同じ価値を展開している競合はうじゃうじゃいます。

その競合に打ち勝つために大切なのが「差別化」です。

差別化とはすなわち「価値の差」です。

その差別化するにあたっての軸は下記の3つに大別されます。

1.手軽軸

2.商品軸

3.密着軸

どの軸もお客様のニーズには応えますが、応えるニーズが変わってきます。

例えば同じ寿司屋でも

・手軽軸なら大手チェーンの回転寿司

・商品軸なら3つ星の名店

・密着軸なら近所の馴染みの店

など様々です。

そのため、どの軸で戦うかの決定は、その商品の会社の経営全体に

関わる非常に重要な問題になってきます。

※どの軸で差別化する場合でも3つの軸全てにおいて平均点以上をとっていることは必須。

自社の商品の強みがどの軸で戦えば競合に勝てるか、その戦略こそが

差別化において非常に大切になってきます。

4P

上記①~③までは考え方の部分の話をしてきました。

これらの考え方を現実に落とし込むのが4Pです。

・売り物(Product)

・売り方(Promotion)

・売り場(Place)

・売り値(Price)

いわゆる戦略を戦術に落とし込むための手段です。

■具体例

・モノ(野菜ジュース)の場合

売り物:野菜ジュース本体、それに含まれる栄養素

売り方:テレビCM、店頭POP、商品パッケージ

売り場:自販機、コンビニ、スーパー

売り値:卸価格

・サービス(イタリアンレストラン)の場合

売り物:料理、従業員の接客、お店の雰囲気etc..

売り方:チラシ、看板、外観、店外メニューetc..

売り場:店そのもの

売り値:各メニューの値段

ここで重要なのは戦略(ベネフィット・セグメンテーション・ターゲティング・差別化)

と戦術(4P)の一貫性です。

この一貫性をもたらす役割として重要なのは実は③でお話した差別化軸です。

例えばApple製品は商品軸としてデザインなどに非常にこだわりを持っています。

それにも関わらず低価格勝負に走ってしまったり、

値引きなどの戦術をしてしまったら一貫性がなくブレブレでしょう。

想い

①~④全ての核となるのがこの「想い」です。

想いとは「世の中にどう貢献したいのか」と言うベネフィットよりも

広い意味の貢献意思になります。

会社の強さとはいわば「想いの強さ」

マーケティングテクニックはその想いを実現させるための、あくまで手段です。

良い想い、強い想いこそが世の中に対して価値を提供し、勝つことができるのです。

今日のきっかけ

世の中で今有名なもの、人、会社は自分たちの生活に直接的に

影響を及ぼしているものが多いです。

安い、早い、うまいで有名な吉野屋を食べ満足し、

キラキラしていて説得力のあることをいう有名人の言葉に影響を受け、

誰もが知る会社のものを買い安心をする。

今こうした恩恵を得られているのはそれを届けるためのマーケティングの

おかげだと言うことを本書を読んでしみじみ感じました。

一方でマーケティングテクニックが乏しいばっかりに、

本来であれば今多くの人に認知されているものよりも

良いもの、良い人、良い会社もたくさんあるのかな、と思いました。

ここで言えることは「どんなにいい価値も伝えなければ伝わらない」

と言うことです。

今のネット全盛期のこの時代、いいものは勝手に有名になっていくなんてことはあり得ません。

もはや良くないものが卓越したマーケティングテクニックによって

届けられることだってあります。

そんな世の中で私は「良いもの(人)が最大限報われる世界にしたい」

そう思いました。

そのために、日頃からマーケティング脳を鍛えるためにも

まずできる行動のきっかけの一つとして

「自分の買い物の本音を考える」ということからしてみます。

皆さんも「なぜ今自分はこれを買ったのか?」裏の理由を考えてみませんか?

自分の毎日の心理分析が、将来のお客様心理を理解する上での大きな教材になるかもしれません。

今日も一日頑張りましょう!

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